こどもの夏休みの課題で、何か実験をして自分新聞を作る、というものがありました。実験という言葉にワクワクしてしまう、高井優希です。
じゃあ何を実験しようか考えてもらったところ、ペットボトルロケットを飛ばして、どれくらい飛ぶかを記事にしたい、というので、さっそく親子で実験です。
ざっくりもくじ
まずはどうやって作るか考える
ネットで調べれば、いくらでもペットボトルロケットの情報が出てきますが、まずはどうやったら飛ばすことができるのか、こどもが自分で考えるところから始めました。
何となくわかるのは、ペットボトルに半分くらい水を入れて、そこに空気入れで空気を入れて飛ばす方法、とのこと。
じゃあ、どうやったらそれが再現できるのかを一緒に考え、ひとつずつ実験していくことにしました。失敗したことも新聞に書けるもんね!
考えた結果で実験:失敗その1
まず最初に考えたのは、ペットボトルキャップに穴を開けて、そこにストローを通してフタをし、空気を入れて飛ばす、という方法。
ふむふむ、考え方はイイんじゃないでしょうか。さっそく実験してみます。
ペットボトルのフタに、千枚通しやキリなどで中心に穴を開けます。
ストローの太さまで穴を広げます。今回使用したストローは外径7mmだったので、7mmの穴を開けました。
ドリルをお持ちの方はドリルの刃を使えば簡単ですね。うちにはこんなドリルの刃があったので、少しずつ穴を広げていきました。
ここにストローを通して、するっと抜けてしまわなければOKかな。
それでは、実験してみましょう。
空気を入れるためには何を使う?とこどもに聞いたところ、これを持ってきました。
夏に浮き輪などに空気をいれるための足踏み式の空気入れです。これじゃちょっと…と言いたいところをグッと我慢。体験することが大事ですので、まずはこれでやってみます。
設置も含め、こどもに任せてみたところ、こんな感じで設置していました。
なるほど、考えたね。それでは、空気入れを接続して、いざ実験開始!
予想がつくと思いますが、ストローとフタの隙間から水や空気が漏れてしまい、大失敗。
この方法ではダメでした。
考えた結果で実験:失敗その2
失敗した原因をこどもに聞いてみます。
なるほど、良い考え。
では早速、ペットボトルキャップの代わりに消しゴムを使って栓を作ります。ちょうど、使い込んだ消しゴムがあったので、それを使ってみましょう。
周りを丸い形に削り、中央にストローよりちょっと小さめの、6.5mmのドリルで穴を開けてみます。
ペットボトルに水を入れて、消しゴムの栓でフタをしてみたところ、割といい感じ?
それでは、再度空気入れを接続して、いざ実験再開!
…はい、こちらも予想がつくと思いますが、大失敗でした。ストローとフタの隙間から水や空気が漏れなくなりましたが、ストローから空気入れの中に水が逆流してしまうことと、空気が全く圧縮されないので、飛ぶだけの威力がありません。
この方法もダメでした。
考えた結果で実験:失敗その3
再度、失敗した原因をこどもに聞いてみます。
なるほど、それなら一気に空気が入るね。でも、もしもエアホークが濡れたら壊れるかもしれないから、それはカンベンして!!
ということで、手動式の自転車の空気入れを使ってみることにしました。
よっしゃ、じゃあ押さえていてあげるから、空気を入れてくれ!
…まあ、やる前からわかっていたことでしたが、手で押さえたくらいでは空気が漏れちゃって、お話になりません。
この方法もダメでした。
考えた結果で実験:ようやく成功
またしても、失敗した原因をこどもに聞いてみます。
細長い先っぽというのは、サッカーボールなどに空気を入れるアタッチメントのこと。
再度、使い古した消しゴムを切って栓を作り、そこにボール用アタッチメントを突き刺して、自転車用空気入れで空気を入れてみることにしました。接続部分はこんな感じ。
さっそく空気を入れてみたところ、ある程度空気が入ったところで、消しゴム栓が外れてペットボトルが飛んでいった!
これは行ける!
試しに、自分が消しゴム栓を押さえ、息子が自転車用空気入れで空気を入れて、手で押さえていられる限界まで空気を入れたところで手を離してみると…すごい勢いで飛んでいきました!
大成功!
実験開始
ということで、ようやく実験開始です。
2Lの炭酸飲料のペットボトル、500mlの炭酸飲料のペットボトル、350mlの炭酸飲料ではないペットボトルの3種類を使って、どれくらいの距離を飛ぶかを実験します。
ただし、家の裏にある畑での実験のため、飛ばす角度は地面とほぼ水平。
ペットボトルには、2/3ほどの水を入れておきます。あまり飛びすぎてしまうと家の敷地を超えてしまうので、水を多めにして飛距離を抑制したつもり。
空気を入れる量は、こどもの力で入れられる限界まで。たぶん、自分がペットボトルを押さえていられる限界も同じくらい。
実験結果
いきなり実験結果ですが、2Lのペットボトルが約10m、500mlのペットボトルが約10m、350mlのペットボトルが約7m、飛んでいきました。
ペットボトルが大きくなればなるほど、中に入る水の量も多くなるため、重さが抵抗になって飛ばないんじゃないか、という当初の予想に反し、意外にも2Lと500mlが一番飛んでいき、この2つには差がありませんでした。
350mlだけ飛距離が出ず約7mでしたが、これは炭酸飲料用ではないペットボトルだったことと、全長が短いためか飛びながら回転してしまったことに原因がありそうです。
そして、実験後に見てみたら、ペットボトルの底が変形していました。
これは確かに、あまり圧力をかけると破裂の危険があるかもしれません。
最終的に必要だった道具と材料
失敗を繰り返しながらの実験でしたが、最終的には以下の道具と材料があれば、簡易的なペットボトルロケットを作ることができました。
- 炭酸飲料が入っていたペットボトル
- 消しゴム(ペットボトルの栓が作れる程度の大きさ)
- 水
- 自転車用空気入れ(水がかかるので電動式はやめた方がいいかも)
- 空気入れのボール用アタッチメント
広い場所で実験できる方は、ペットボトルに羽を付けたり、先端に円すい状の頭を付けて、遠くまで飛ばせる工夫をしてみると、より楽しめそうです。
さいごに
ということで、家にある道具と材料だけで超簡単なペットボトルロケットを作って飛ばしてみました。
当然ですが、ペットボトルを押さえている親はびしょ濡れになりますので、濡れてもいい恰好をしてから、水遊び感覚でこどもと楽しむといいんじゃないかな、と思います。
ネットで検索すれば、もっとちゃんとしたペットボトルロケットの作り方がたくさん出てきます。それらを参考に作ってみてもいいと思いますが、今回のように、家にあるものを使って「どうやったら飛ばせるか」を探ってみるのも面白いかもしれません。
久しぶりに童心に帰って、こどもと一緒に大騒ぎできました(笑)