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四方山話

PTA活動は義務であり参加は強制です

埼玉県の教育委員会が、各学校長宛に出したPTA活動についての通知がニュースになっていたことがありました。ネットでもこんな記事で紹介されています。


この記事では、埼玉県教委が埼玉県内の小中学校長に宛てた「PTA活動を円滑に推進するための留意事項について」と題した4項目の通知が紹介されていました。

その内容は、

  1. 入会は任意であることを保護者に周知している
  2. 加入方法や会費の徴収方法等を事前に周知している
  3. 会員ではない保護者の児童生徒に対しても教育的配慮をしている
  4. 役員選定の方法を事前に説明し、各保護者の事情に十分配慮している
というもの。

周知方法としては、「入退会は自由である旨を明記したPTA規約等を事前(入学説明会等)に各保護者へ配布し、PTA会長等から説明する」とし、教育的配慮は「保護者が会員であるかどうかを前提とせず、全ての児童生徒を対象にする必要がある」とのこと。


PTAの現状

うちの子が通う小学校では、子どもが小学校に入るとPTAに自動加入され、活動は強制されている。

PTA活動はいくつもあるが、その中のひとつに学校回りの草取りやフェンス等の修繕・校内外の掃除があり、年に2回、春と秋に行われる。児童の親はこの2回のどちらかに必ず参加しなければならない。もし、どうしても2回のどちらも参加できない場合は、その後に行われる学校主催のバザーに強制参加、拒否はできないとのこと。

そして、注意書きには仕事を理由に参加できないという理由は認められないと明記されていた。

つまり、我が家のように両親共働きで活動日がいずれも出勤日になっている場合、会社を休んで活動に参加しなさいということ。そして活動日は、当然のごとく日曜日・祝日以外の日(ほぼ土曜日)となる。うちの会社のように土曜日が休みでない場合は、会社を休む以外、道が残されていない。


PTAの役員は6年間のうち必ず1回はやること

うちの子が通う小学校では、全校児童分のPTA役員Doneリスト(やった人リスト)が用意されていて、子どもが通う6年間のうち、最低1回は学級PTA役員もしくは学校PTA役員をやることが義務となっている。

写真が汚くて申し訳ありませんが、下の写真のプリントは、うちの子が通う小学校のPTA役員から配られたもの。

PTA役員から配られたプリント

両親共働きだろうと片親だろうと免除の対象にはならず、役員になった場合は、会合等で指定された日(ほぼ平日)には必ず参加する義務がある。やはりこちらも、仕事を理由に休むことは認められないとのこと。


学校PTAの役員は年間最低30日は活動日がある

先日学校で配られたプリントに『来年度の学校PTA三役立候補用紙』というものがあった。学校PTAというのは学級PTAとは別で、学校のPTA全体を統括する立場らしい。

こちらは学級PTAと違って義務ではないが、一度経験しておけば、この先の中学卒業まで学校PTAは免除されるらしい。学級PTAやPTA活動自体は免除対象ではないみたい。

ただし、すでに年間計画で決まっている30日程の活動日(すべて平日)は休むことを許されず、さらに、今の時点では決まっていない他の活動も追加されるとのこと。


PTAだけでなく自治会の活動も強制

うちの地域には自治会単位での活動があり、その中に「こども会」というものもある。PTAとは別枠で、こちらの活動に関しても役員が強制される。

こちらもPTA同様、地域ごとにDoneリストが作成されていて、少なくとも役員未経験者は断ることを許されない。


子どもが通ってるし活動に協力はしたいけど…

とある活動の日程を見て。

この日程だと毎回仕事を休まないと参加できないな、とポロッとぼやいたら、『学校の活動が優先だし、有給はそのためにあるもの。会社だって子どもの学校の活動だと言えば休ませるのが当たり前でしょう。』とすごい剣幕で言われました。仕事をしていない方から見たら、仕事というものはそんなものなんでしょうかね。

活動にはもちろん協力したいけど、参加が義務だ、拒否は許さない、仕事を休むのが当然だ、なんて言われると、こちらもあまりいい気分はしない訳で。学校が絡むと、なんでこんなに上から目線なんでしょうね。



結局、うちの子の小学校のように、PTA活動は強制され、拒否すること自体許されない、というところは多いんじゃないかと思います。でも、昔と違って共働きの家庭も増えていますし、土日祝日が休みではない仕事も多いです。帰りが夜遅くて、休日しかゆっくり子どもとふれあえない、という人もいます。

そういう時代の流れを無視して、昔ながらのやり方を押し通すようなPTAのやり方って、はたして本当に必要とされているんでしょうかね。

少なくとも自分の周囲では、強制加入されられるなら、せめてお金を払ってでもいいから活動の免除制度をつくってほしい、という声がよく聞こえてきます。それも一長一短ですが、解決法のひとつとしてはアリなのかもしれません。

PTAは子どものためなのでしょうか、学校のためなのでしょうか、親のためなのでしょうか。それとも…PTAはPTAのためなのでしょうか。


初稿:2018年9月27日

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