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四方山話

無病息災を祈願する昔ながらの地域の祭り"どんど焼き"

どんど焼きという行事をご存知でしょうか。

地域によっては、三九郎(さんくろう)、かあがり、おんべ焼き、あわんとり、とんど焼き、どんどん焼き、どんと焼きなど、様々な呼び名があります。

何となくですが、田舎の行事というイメージが強いでしょうか。


どんど焼きとは

どんど焼きは、その年の無病息災を祈願する火祭りの一種で、毎年小正月にあたる1月15日に行われていました。

成人の日が1月15日から1月第2月曜日に変更されてからは、1月第2月曜日もしくはその前日に行われることが多いです。

長い竹を3~4本立てて組み、そこに正月に飾っていた門松やしめ飾り、両目の入ったダルマや書き初めなどをくくりつけるように積み上げ、火を付けて焼きます。

どんど焼き

火の勢いが強いほど、竹のはぜる音が大きいほど、縁起が良いと言われています。

ある程度燃えている火が落ち着いてきたら、それぞれ持ち寄ったまゆ玉やミカンを焼いて食べます。この火で焼いたまゆ玉やミカンを食べることで、その年の無病息災を願います。

どんど焼きの火で焼くまゆ玉とミカン

ちなみに、"まゆ玉"というのは米粉で作った繭形の団子のようなものを柳の枝に挿した小正月の飾りもの。漢字で書くと「繭玉」。農作物の生育と蚕の成長を祈願するため、蚕の繭の形を模したものになっています。

家によって、いろんな色の色素を使ってカラフルに作ったり、黄色や青などの一色のみで作ることも。我が家では、夏に凍らせて食べるチューペットや、かき氷のシロップで色をつけています。


まゆ玉の作り方などは、以下の記事で紹介しています。

アイキャッチ[どんど焼き]
どんど焼きで食べよう!まゆ玉づくり

その昔、まゆ玉でガンダム作りに挑戦してみたことがある、高井優希です。 両親の実家が共に農家だったこともあり、物心がつく前から、まゆ玉には触れていました。家の裏から柳の枝を切ってきて、作ったまゆ玉を枝に刺して、どんど焼きでそれを焼いて食べる。 ...


近頃はどんど焼きを行わない自治会も増えてきた

長野県とは言え、街中に近くなればなるほど田んぼも少なくなり広い場所も限られるため、どんど焼きを行わない自治会も多くなってきました。

組み上げれば3~4mにもなり、そこに火を付けて燃やせば火の高さはそれ以上にもなるため、消防団もしくは消防署の立ち会いも必要になります。

前日や当日朝から動ける大人も限られますし、近所からの苦情も出たりで、負担も大きいですしね。

こういった様々なしがらみにより、昔ながらの行事がなくなっていくのは寂しいことです。

初稿:2018年1月14日

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