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四方山話

もし、見えている色が全く違っていたら

アイキャッチ[色の相違]

あなたが普段生活し、目で見ている世界の色は、自分以外の人が見ている色と同じですか?

あなたが「緑」という名前だと思っている色は、他人から見ても同じ「緑」に見えますか?

「色そのもの」と「色の名前」

ヒトは、生まれてからずっと、様々な色を見ています。

緑のものを見たら「これは緑という色だよ」と教えられ、赤いものを見たら「これは赤という色だよ」と教えられます。

でも、教えられたその色そのものは、本当に色の名前と合っているのでしょうか。

たまに、独特な色使いをする人を見かけます。およそ常人には思いつかないような色の組み合わせだったり。

もしかしたら、そういう人は、そもそも見えている色そのものが違っていたりして。

見えている色が違っていたら

生きていく過程で目の病気などにかかり、人生の途中で色が違って見えるようになった人は、「赤がオレンジに見える」「青と水色が同じに見える」というように、色が違って見えていることが自分でわかります。

しかし、生まれながらに色そのものが違って見えていたらどうでしょう。

その人にとって、本来は緑色に見えている色でも、「青という名前の色」と教えられれば、その色そのものが「青という名前」だと認識します。

その人にとって、本来は赤色に見えている色でも、「緑という名前の色」と教えられれば、その色そのものが「緑という名前」だと認識します。

気付くこと自体が不可能

例えば信号機。

生まれながらに見えている色そのものが、左から「ピンク、オレンジ、水色」だったとしても、成長していく過程で、左が「青という名前の色」、真ん中が「黄という名前の色」、右が「赤という名前の色」と教えられていれば、その人はピンクを青という名前だと記憶し、オレンジを黄という名前だと記憶し、水色が赤という名前だと記憶するわけです。

そして、世間にある(その人から見た)ピンク色が全て「青という名前の色」だと思っていれば、生活していく上で、他人との「色の名前」に相違がないので、誰も「見えている色そのものが実は違う」ということには気付けない。

そもそも、気付きようがないわけです。

もし今後科学が発達して、自分の意識や感覚などを他人の体に乗り移らせることができるようになれば、もしかしたら気付けるようになるかもしれませんが。

どんな世界が見えている?

見えている色が全く違っている人には、大半の人が気付かないような奇妙な"色"にも気付けているかもしれませんね。

「あ、この人には風邪の色が見えるから、風邪をひいてるんだな」みたいな感じで。

初稿:2019年2月21日

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