限界マネージャーの観測日記[第14話]

アイキャッチ[限界マネージャーの観測日記]

【希望の再起動、直後のフリーズ】翻弄される現場の悲鳴

一ヶ月の療養(という名のゲーム三昧)を終え、彼はオフィスに姿を現した。 その顔は驚くほど血色が良く、目はこれまでにないほどキラキラと輝いていた。

「これからは心を入れ替えて頑張ります! 自分が情けないです。今度こそ、期待に応えます!」

力強い宣言。眩しいほどのやる気。 私は心のどこかで「今度こそ、本当に変わってくれたのかもしれない」と、微かな希望を抱いてしまった。彼に期待してはいけないと、何百回も自分に言い聞かせてきたはずなのに。

しかし、その期待は、わずか24時間後に無残に打ち砕かれる。

翌朝、彼は来なかった。連絡すら、なかった。 昨日あんなに目を輝かせて語った言葉は、一体どこへ消えたのか。

さらにその3日後。昼近くになって、彼はふらりと現れた。 謝罪の一言もなく、席に座ってPCを眺めることわずか十数分。昼休みのチャイムが鳴ると同時に、「……お疲れ様です」とだけ言い残し、彼は帰っていった。

「嫌がらせか?」

私の指先が、怒りと虚しさで震えた。 休職が明けたと思えば無断欠勤し、ようやく出社したと思えば数分で去る。 そこから約3ヶ月間、彼は「出社」と「欠勤」のサイコロを毎日振り続けた。 私がどれだけ精緻なスケジュールを組んでも、彼が「今日来るか」という不確定要素一つで、すべての計画はゴミ屑に変わる。

周囲の社員たちも、もはや彼を「チームの一員」とは見ていなかった。 いつ壊れるか、いつ止まるかわからない旧式の機械を、腫れ物に触るように…いや、眺めているだけ。

そして3ヶ月後、彼はまたしても一枚の紙を突きつけてきた。 二度目の診断書。「さらなる一ヶ月の療養が必要」。

「……ああ、またか」 私は怒りすら通り越し、ただ深い溜息をついた。 彼にとって、会社は「自分の気分でいつでも扉を開け閉めできるコンビニ」のような場所になっていたのだ。

原案:限界マネージャー
構成:高井優希
編集:Mini=G

コメント

タイトルとURLをコピーしました